助産師国家試験の受験資格については、厚生労働省が定めています。まずは看護師資格を有していることが必須。その上で、国が指定している学校で助産について1年以上学ぶと、受験資格が与えられます。または、看護師と助産師の国家試験受験資格が得られる看護大学を修了している場合でも大丈夫です。試験が実施されるのは2月となっており、合格発表は3月。助産師学校や看護大学の卒業見込みで受験できます。
受験資格はそれほど複雑ではないので、助産師を目指したい方には嬉しい点ですね。ただし、事前に行う願書提出では書類が多く、やや面倒なので、間違いがないように気を付けましょう。
助産師国家試験は、毎年2月に実施されます。試験科目は、基礎助産学、助産診断・技術学、地域母子保健、助産管理の4つ。助産師学校や看護大学でしっかり勉強していれば、充分解ける内容です。常日頃から、助産師に必要な知識と技術を身に付けるべく講義や実習に当たっていれば大丈夫ですよ。
問題の形式は、一般問題と状況設定問題の2種類。一般問題は、問いに対しての答えを4個または5個の解答の中から選ぶ問題で、配点は1問1点です。状況設定問題は、助産師が遭遇する状況に対応した判断能力を問う問題で、配点は1問2点となっています。状況設定問題の配点が高いことからも、助産師には適切な判断能力が必要とされているのが分かります。
基本的に教科書の内容から出題され、「習っていない、聞いたこともない」という問題はほとんど出ないので、安心してください。
「助産師国家試験の合格率は低い」というイメージがありそうですが、実は合格率は毎年90%台の後半。毎年多くの受験者が助産師として世に出ています。
では、助産師になるのは簡単なのでしょうか?助産師試験までの道のりを考えると、そういうわけではありません。助産師学校や看護大学に入るまで、また、必要なスキルを学ぶ課程の課題や実習などが非常に大変だとされています。
産科医が不足している社会で助産師の活躍に期待が持たれていますが、中途半端な知識や技術でできる仕事ではありません。新しい命の誕生に携わる資格として、多くのことを学ぶのは必要なことですね。